好きな女性たち
黒田清輝(1866 - 1924)、『湖畔』(部分) ふいのことがあってこの数日、横光利一について思い出している。そんなつもりはなかったのだ。 困るのである。残された時間に、一度は読んでみたい本や、もう一度読んでから死にたい本が、山積している。まだ読ん…
『しんぶん赤旗・日曜版』2022.3.12. シリーズ第一回放送から三十年、「赤い霊柩車」が今回放送をもってファイナルとなるそうだ。主要メンバー一人も欠けることなく、全員そろってのゴールだという。 亡父の後を継いだ葬儀社の娘社長が片平なぎささん。商売…
五年ぶりに、あのバブリーダンスの動画が、ユーチューブで飛び交っている。あのダンス、といってお解りでない、もしくは思い出せない向きには、蛇足紹介も必要か。 京都に橘高校吹奏楽部があれば、大阪には登美丘高校ダンス部がある。 2017年の全国高校ダン…
志賀直哉(1883 - 1971) 人間に踏込もうとすれば、どうしたって匂いの噺になる。 井伏鱒二と永井龍男の対談は、昭和四十七年(1972)一月号の雑誌に掲載された。前年末に発売されたはずだ。対談はさらに前だ。その年の十月には志賀直哉が他界したばかり。そ…
本橋麻里 「一緒にお風呂に入りたい美人アスリート、トップ10」。アンケート体裁の、他愛ない思いつきのような YouTube 動画だけど、考えさせられちゃった。 恋人にしたいとか、H したいじゃねえんだ。一緒にお風呂。ビミョー。10位 本橋麻里(カーリング)…
「ひさご」の女将おチカさんが珍しく記者クラブを訪問している。どういう場面だったのだろうか。 昨日の続き、NHK 初期のテレビドラマ『事件記者』の一場面である。共有スペースである応接セットに呉越同舟寄合っての談笑。坪内美子さんもご一同も笑顔だ。左…
『遥かなる山の呼び声』(監督 山田洋次、松竹、1980)より。 ―― あのぅ、ハンカチ渡しても、いゝですか? 『家族』『故郷』と連なってきた、いわゆる民子三部作のなかでも、この作品はことに好きだ。北海道を舞台にした代表的作品と人気の『幸せの黄色いハ…
お若い友人の水奥さんから、珍しい食卓のものを頂戴した。 水奥さんは高校の国語科の教諭だ。学生時分の環境には、将来作家となって文界の第一線に出ようとか、編集者なりディレクターなりとなって集団創作の現場に身を置いて活躍しようなどと考える学友が、…
小津安二郎監督『秋日和』(松竹、1960)。 小津安二郎映画のなかでも、『秋日和』と『小早川家の秋』は、私にとって格別だ。司葉子さんが東宝から招かれて、出演しているからだ。ほかに理由はない。 娘の縁談に心を砕く父親の心境となれば、いく本もの傑作…
李姉妹 ch より。 「李姉妹 ch」は日本在住中国人姉妹によるユーチュ-ブ・チャンネル。登録者数三十三万七千、再生回数六千万回を超える人気チャンネルだ。 ちなみに、とあるディレクター氏が立上げてくださり、この一年ほど私が喋ってきたチャンネルは、本…
内尾 聡菜(うちお あきな)背番号25。『FUJITSU SPORTS ATHLETE PROFILE 2018▸2019』より無断で切取らせていただきました。 横浜文化体育館が長年の役割を了えて、ちかく取壊されると決っていた。レッドウェーブにとって、このコートでの最後の試合となる日…
ワシントン・ミスティックスでの町田瑠唯。予想どおり大型選手に手を焼いています。が、予想どおりスピードと視野の広さと、瞬間判断の的確さと、パスのセンスと技術は、光っています。 これも予想どおり、世界一小型のポイントガードは、ワシントンのファン…
釜めし・焼鳥「田毎」女将さん。(デジタル日刊ゲンダイから無断で切取らせていたゞきました。) 盛り場といえば、新宿・池袋で生きてきた。その周辺、巣鴨・高田馬場、大久保・中野も、少しは知っている。社会人として動きがもっとも活発だった年ごろでさえ…
渡辺達生撮影、墨田ユキ写真集『MADE IN JAPAN』(ワニブックス、1993)より無断で切取らせていたゞきました。 男から視て都合の好い女、と片づけてよろしいものかしらん。いえね、『濹東綺譚』のお雪のことなんですが……。 墨田ユキさんは、新藤兼人監督の映…
たいへんなニュースがとび込んできた。 レッドウェーブのシィこと篠崎澪が現役引退を表明。松蔭大学時代からの後輩でもあった内野智香英も、引退を表明。司令塔町田瑠唯の渡米と合せて、レッドウェーブは大幅に変貌することになる。 昨年の、フォワード陣の…
JBA 三屋裕子会長から 若者が、今しかできぬことに無我夢中で励む姿は、清々しいもんだ。年寄りがさように感じるのは、舞台というものが誰にでも公平に与えられるものではないと、承知しているからだ。 オリンピックで銀メダルを獲得したナショナルチーム全…
三好南穂(背番号12) 今シーズンWリーグ、優勝はトヨタ自動車アンテロープス。 主将三好南穂はすでに、今シーズン限りでの引退を表明。 なおシーズン通しての部門別表彰において三好は、スリーポイント成功率・フリースロー成功率の二冠獲得。 スリーポイン…
高橋かおり写真集『メタモルフォーゼ』(渡辺達生撮影)より切取らせていたゞきました。 刑事さんって、ホントに二人一組なんだとこの眼でたしかに視た経験が一度だけある。 職質ではない。職質については私立中学の生徒だった関係で、中間テスト後の試験休…
まず、なにが起きているのか。噺はそれからだ。 今シーズンのWリーグも、ファイナルの2(もつれゝば3)試合を残すのみとなった。わがレッドウェーブと対戦するのは、強敵トヨタ自動車アンテロープスである。 コロナ禍に見舞われ、レギュラーシーズンの全試…
中原美紗緒(1931-1997) 美紗緒さんの、ある曲間トーク。 ――女から男への、別れの捨て台詞。齢によって変ってきますよね。十代のころ。「もう無理。嫌いになったの。別れましょっ!」 二十代のころ。「ごめんね。ほかに好きな人が、できちゃったの」 三十…
風が来たから往くわよ、だって雲なんだもの。 欠礼したまま溜っているお礼状を、少しでも挽回しようと、夜鍋した。 「ラジオ深夜便」からは懐かし歌謡、吉永小百合さん特集が流れてくる。 「いつでも夢を」「寒い朝」、定番鉄板のオープニング。「キューポラ…
とんでもない速報が入ってきた。われらが町田瑠唯キャプテンが、WNBAでプレイすることになった。二月八日、ワシントン・ミスティックスとの契約が成立したという。 四月中にWリーグの全日程終了後、ただちに準備して渡米。五月から九月まで、ワシントンでプ…
『乱』(黒澤明監督、日仏合作、1985) お若い時分の原田美枝子さんは、体当り演技もヌード場面も辞さぬ、押出しの強い女優さんに見えた。事実、仕事に向けた想いの深さには、尋常でなく凄まじいものがあったろう。立派な監督や佳い企画とも、次つぎ出逢われ…
モニカ・ヴィッティ(1931‐2022) 石原慎太郎さんが亡くなられた(2月1日、89歳)。蘇る記憶はいくつかあるものゝ、無念の想いとか、人生無常の感慨とかはない。たくさんの仕事をなさった、ご存分のご生涯と思える。 お仕事の評価に毀誉褒貶あるとは承知して…
小笠原奈央(1987‐ )日本プロ麻雀連盟所属竹書房『近代麻雀』web「雀士名鑑」より無断で切取らせていただきました。 愛称は「不屈のベビーフェイス」。ツイッター上でも、画像検索でも、コスプレやカラコンや、変顔やイタズラ描き顔の写真が、無数に出てき…
どなたか、ですって? いゝんです、お解りのかただけで。 おかげさまで、我がレッドウェーブ。ただ今、レギュラーシーズン16勝無敗。15勝1敗のデンソーとともに、プレーオフ進出を決めました。ありがとうございます! Wリーグは今シーズンから1チーム増えて…
『地の群れ』ATG機関誌(パンフを兼ねる)とチケット半券。熊井啓監督作品(1970.1.) 慎重に考えたら何も云えなくなってしまう。それは不誠実だ。チャランポランに考えてこそものが云える。それが誠実というものだ。 映画『地の群れ』の原作は井上光晴の同…
とかく男と女というものは……。今想えば、そういう問題だったのかなぁ。 『とべない沈黙』について、高校生だった私に与えた衝撃と影響は「深刻」だったなどと、いさゝか思わぜぶりだった。なんともはや、無責任な申しようだ。短兵急に云えば、人間関係って、…
『とべない沈黙』(「アートシアター」Vol.38)、チラシ、チケット半券。 もはや真実は、幻想をもってしか掘り起せないほど深くに埋れてしまったのか? 世にも美しい映像で突き付けられた不可能性の提示は、高校生に深刻な影響を残した。 札幌の虫捕り少年は…
このところ話題に出てこないところをみると、熱が冷めたのか、などと思われては、はなはだ心外だ。 Wリーグは始まっている。まだ天下分け目の関ケ原に差掛っていないだけだ。リーグ戦日程の常道だが、前半は昨年下位チームと当る。東京羽田ヴィッキーズ、シ…