一朴洞日記

多岐祐介の老残妄言

どうしたものか

 やりました。やってくれました。オリンピックの本舞台です。
 兄妹金? 何それ…。バド、卓球、テニス? 興味ありません。水泳、体操? そういえば何か云ってたようですね。いえね、女子バスケ3×3ですよ。
 

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今大会の画像ではありません。あしからず。

 緒戦いきなり対ロシア。メダル有力候補。さすがにデカい。予想どおり、立上り制空権を握られ苦戦。地上での技術と持前のしのぎで追跡。オーストリアでの世界最終予選大会で出場権を争った、対スペイン戦と似た展開。一時は水を開けられたのを粘りに粘って、残り三十秒で一点差。ついに捕えた。逆転チャンス。が、惜敗。
 内容悪くない。行けるっ!

 第二戦は対ルーマニア。やはりサイズはあるだろう。が、蓋を開けてみれば、あっさり順当勝ち。馬瓜、急成長している。ポジション取りが図々しくなってる。センターの貫禄が出てきた。相変らずフリースローは甘い。ある意味当然だ。彼女がフリースローを得るのは、ゴール下で躰を張った格闘の直後で、クソ暑い中ほゞ酸欠状態でのスローなのだ。そこはチームメイトがカバーだ。

 第三戦は対モンゴル。事前情報なく未知数。が、これも順当勝ち。呆気ないくらいだ。
 第四戦は対フランス。格上の大敵。個人プレイヤーズ・ランキング入りの選手複数を擁する、ヨーロッパ・リーグのスター軍団だ。最終予選大会の準決勝ではあと一歩まで追詰めたが敗北。出場権を賭けての三位決定戦、スペインとの死闘に挑まねばならなかった。
 今回も制空権と圧倒的個人技に出足苦戦。だがしぶとい粘り。いつもの追撃展開だ。相手は山本のディープツーをマークしてくる。予選で手を焼いたから当然だ。すると馬瓜がハイポストへ。ボールは入るが、体格を活かしてツブシに来る。どっこい、これまでの馬瓜とは違う。インサイドアウト、すなわちサイドに控えるシィにボールを流す。

 見くびっちゃ困るんだなぁ。誰だと思ってるんだろう。ドライブもミドルシュートもディープツーも行ける、日本一のオールラウンド・プレイヤーですぜ。圧倒的運動量とネコ科的鋭敏感覚をもって、一六七センチの上背ながらリバウンドまで獲ってきたんだぜ。美形ルックスにだまされてはいけない。日本一のフクラハギをもつ女性選手だ。
 金沢総合高校時代は観ていない。松蔭大三年生時代から観てきた。これほどストイックで点取りに貪欲な選手は、めったにいるもんじゃない。
 ナショナルチームにおいては、そろそろ若手とは云えなくなってきた。次の世代も台頭してきた。という頃、3×3という、彼女の持味に真向きの新世界が拓けた。篠崎澪、ここはまさに君の檜舞台だ。
 そしてそして、ついに逆転。最後は勝ちパターンの余裕すら見せて、フランス戦勝利。銀星。予選大会の雪辱だ。

 さて、状況は刻々変化している。アメリカ対ロシアの全勝対決は、土俵中央でのガップリ四つ。二点差以上は開かぬシーソーゲームだったが、終盤アメリカが振切って、ロシア一敗。フランス変調か。疲労が見えて中国にも敗北で二敗目。その中国は、アメリカに歯が立たなかった。ロシアを終盤追詰めた日本ではあったが、やはりアメリカは格上だろう。
 侮れないのは中国だ。デカい。対フランス戦でも、体力負けしていなかった。上背だけでなく、幅も厚みもあるゴロンゴロンした感じの選手が揃っている。日本相手に、相当えげつないパワープレイを仕掛けてくることだろう。当方選手が、怪我しなければいゝのだが。

 私事ながら、本日は資源ゴミの日。ビン缶ペットボトルに発泡スチロール・トレイ類を回収するコンテナが、六時にならなければ設置されない。それを済ませてから就寝しようとしても、民放チャンネル(gorin.jp)での対中国戦ライブは、本日十時十分からだ。万一、目覚し時計が鳴らなかったりしたら、大変なことになる。どうしたものか。