現代で、ですか？ 好きなファッションモデルですか？ そりゃなんてったって、カーリー・クロスってことになりましょう。
たゞ昨年十月でしたか、妊娠を発表。今春第一子ご出産でしたから、こゝしばらくはランウェイを歩いてませんよね。有名ブランドのコレクション動画くらいしか機会のない、門外漢ファンとしては、最新情報が乏しい今日この頃です。はい。
ジジ・ハディッドやキェンドル・ジェナーと並んで、2010年代を象徴するモデルさんですよね。たゞしカーリーのウォーキング・フォームは、誰にも真似できません。188センチの身長と長い手足を利しての、心持ちゆっくりなストロークによる気品抜群の歩きです。ちなみに、冨永愛さんでも、179センチですぜ。
広い会場を周回する形式のショウでは、あっアソコをカーリーが歩いていると、遠くからでも判ります。
一本道ランウェイを正面から撮影した動画ですと、奥からまっすぐこちらへ歩いてくるカーリー。あゝ来ちゃう、どうしよう、カーリーがこっちへ来ちゃう～、って感じがいたします。
1990年代の大事件は、スーパーモデルという語を世界に流行らせた、ナオミ・キャンベル、シンディー・クロフォード、リンダ・エヴァンジェリスタ、クラウディア・シェファーなどなど。スケール巨きなモデルたちの、奇跡的とも云える相次ぐ登場でした。
例えば今、前をクラウディアが、後ろをシンディーが歩くとして、二人の間を歩いても太刀打ちできるモデルがいるかと想像すると、カーリー以外には想い浮びません。
ディオールのショウではある時期、オープンド（先頭）かクローズド（しんがり）はカーリーと決っていたようなものでしたから、さすがに衣装もメイクも、記憶すべきものが多々あります。けれどヴェルサーチでもバルマンでも、彼女は光ってまして、むしろこれらのほうが高打率かと。ドルチェ＆ガッバーナだけは毎回演出があざといので、目立ちはいたしますものゝ、お奨めはできません。
起床後まずランニング。でしたが、ご出産後は「朝が弱くなった」と取材に応えているようです。お母さんというのは、さぞかし激務なのでしょう。それでもトレーニングには怠りない毎日だそうです。
もとよりモデルさんの身上は足腰と背中。カーリーの動画を二百本程度も観れば、衣装によって、また撮影角度の加減で、彼女の背中や肩甲骨がいかに見事か、誰でも気づきます。
ファンなら当然知っていることですが、モットーは「痩せた躰ではなく強い躰を」だそうで、ハードトレーニングを紹介したイメージ動画も有名です。
独身時代に、女性限定のコンピュータ・プログラミング学校を設立開校しました。男性がほとんどの分野でも、将来は女性が積極的に仕事できるようにとの、志からです。ジェンダー問題に想いがあるのかもしれません。
誕生したお子さんの性別を取材記者から質問されて、それはこの子自身が意識的に考え始めてみなければ判らない、と伏せています。が、例により裏取材のメディアもあって、誕生したのは男の子であるようですが。
またもう一つの事業として、製菓会社と提携して、クッキーのブランドを立上げています。テレビで料理番組を流したこともあるくらいですから、キッチンも得意なのでしょう。
プログラマー養成基金を設立しましたが、メディアには、クッキーが基金を支援する、などと報じられています。
いずれにせよ、流行の波が大きく早い業界で、「世界でもっとも高額ギャラを稼いだモデル」ランキングで、何年にもわたってトップ10から消えなかった女性の、高収入と知名度が、有効活用されているようです。
とは申せ、私は社会活動にも福祉事業にも、じつはまったく関心ございません。授乳期を了えたら、カーリーがランウェイに帰ってきてくれるのか。それともこのまま、女性事業家になりおゝせてしまうのか。
だってそれ以外に、彼女の姿を眺める手立てが、ありませんもの。
