一朴洞日記

多岐祐介の老残妄言

〈口上〉五百本め

宣伝チラシの文面なのですが、本当でしょうか?

―― 口 上 ――

 例年になく早き梅雨明け、早き猛暑到来でしたのに、こゝへまいりまして太平洋高気圧の停滞によります、思わざる天候不順。疫病やら遠国での戦争やらにも劣らぬ、不穏な夏でございますが、貴台さまにおかれましてはつゝがなく、お健やかなる日々をお過しのことかと、お慶び申しあげます。

 おかげさまで当「一朴洞日記」は、本日のご挨拶をもちまして、ちょうど五百本めの投稿と、あいなりましてございます。日月にて申さば、立上げいらい連続四百三十八日めとなるそうでございます。
 細ぼそながらも、これまで続けてまいることができましたのは、ひとえに貴台さまはじめ、特色乏しき退屈ブログを訪れてくださいました読者さまがたによるお励ましの賜物と、深く深く感謝申しあげる次第にございます。ありがとうございました。


 中仕切りのご挨拶を申しあげますからといって、今後も姿勢・心構えになんらの変化はございません。引続き、どなたさまのお役にも立ちませぬ老いの繰り言やら、思い出噺やら、怪しき独断・偏見やらを、包み隠すことなきどころか恥も外聞もなく、書き続けてゆく所存にございます。
 どうかお見捨てなきよう、今後ともよろしくお願い申しあげます。


 近年とみに衰えてまいりました記憶力・思考力にかんがみ、せいぜい利用価値あるはこれが限界とばかりに、名残の頼まれ仕事が舞込みますが、そのひとつで、八月九日には、雑誌『江古田文学』主催によります、文学作品を書くための文章入門講座にて、お喋り申しあげることになっております。
 冒頭表示の文言は、その告知印刷物の文案でございますが、なにを隠そう手前自身が書き起しましてございます。見栄・はったりではございません。常日ごろから、さよう信ずるところを率直に書き起しましたる文言にございます。

 会場には学生有志諸君が参集し、ご希望される一般のかたがたにはオンラインにて覗いていたゞく形式となるようでございます。
 恐縮ながら、またあつかましきようながら、オンライン視聴は有料となるらしく、貴台さまにはあえてお奨めいたしません。お報せのみ、申しあげる次第にございます。

 区切りよろしき五百本めの投稿ということで、御礼ご挨拶かたがた、お報せ申しあげる次第にございます。
 それでは貴台さま、お身内さまの、さらなるご健勝をお祈り申しあげますとともに、今後も引続きご声援を賜りますよう、なにとぞよろしく、お願い申しあげます。