蓋付きのどんぶりが、一脚だけある。昭和の生残りだ。 わが家にはふた系統のどんぶりがあった。ひとつは藍色地に、水流だろうか柳の枝だろうか、灰色の縦筋模様が全面に入ったもので、古風な浴衣地のごとくおとなしく、地味なものだった。もうひとつは昔の日…
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