一朴洞日記

多岐祐介の老残妄言

上を向いて



 不規則生活は確実に老化を促進するらしい。一昨夜も不規則につき寝不足。というより半徹夜、プラス仕事中の小休止的居眠り。昨夜はなんとしても眠ろうと、キッチンドリンクが功を奏して十二時間睡眠。明るい時間帯に起きていられる快適さを味わった。
 よし、この時間をキープして、一日=二十四時間ペースを維持すればよろしいと、心を入換える気分になったのだったが、哀れ意志薄弱。また寝そびれて、ヤケクソでラジオ体操をする破目になってしまった。

 しかたない、ブログを書く。まだ〆切時刻前なのに。
 商店が開く時間になったので、買物に出る。川口青果店にて玉ねぎ。カボチャがあったら買うつもりだったのだが、今日は入荷がなかったものか。それとも小割り作業が間に合わなかったのだろうか。
 サミットストアにて、ニンニク味噌漬け、あんまん肉まん詰合せ、ふと眼に着いたので焼きそばパン一個。
 ビッグエーにて、豚肉細切れ、オニオンコンソメ味の即席スープ八袋入り箱、納豆、牛乳、冷凍の肉入り焼売お徳用十六個入りパック。マーガリン入り黒糖ロール六個詰め袋。三店〆て千七百円といったところか。

 帰りの道端に立ち停まって、ビルの工事現場をしばらく鑑賞する。ヘルメット着用した交通整理係の青年から、不思議そうに視詰められた。いや、ともすると不審者を警戒する眼差しだったか。迷惑顔だったか。
 だが昼間は閉っているいるショットバーのガラス扉に背中を押しつけるように、路の端っこに寄っていたし、行き交う人のご迷惑にも車の妨害にもなっていない。断じて犯罪行為には至っていない。
 ただし写真はなんカットか撮った。たかが四五階ほどのビル建設に、こんなに高いクレーン車が要るのだろうかと、不思議だったのだ。どこかに水増し請求するんじゃあるまいか。だから当方を警戒の眼差しでチェックしたのではあるまいか。ネットニュースや時事系投稿の影響で、すぐさような勘繰りをする癖がついてしまった。


 カメラなんぞ取出して、さらに胡散臭い奴と思われただろうから、撮影が済んだらさっさと歩きだした。
 どうしてどうして、油断大敵とは当方の台詞である。拙宅の老桜の芽は、一週間近く前に視上げたときに較べると、眼に見えて膨らんでいて、もうほころび加減だ。ここまでくると、無風の好天の日でもあれば、開花してしまう。まさしく油断も隙もありゃしない。気を抜けないのだ。
 とにかく本日の証拠写真を抑えて、寝に帰るとする。