一朴洞日記

多岐祐介の老残妄言

2022-07-01から1ヶ月間の記事一覧

友人

二年間中止が続いてきた地元神社の祭礼が、今年は実施できるかどうか。最終決定は、まだ告示されていない。 神社と、区と(都か?)、地元商店街のお偉いさんがたとのあいだでは、議論が煮詰ってきているにちがいない。情報の一部は、古手の商店主さんがたの…

気分だけ

日記を遡ると、Nickxar のブッシュマン・プランクに言及したのは、昨年の11月6日だったようだ。今でも、関心は失せず、しばしば覗いている。傑作については、なん度も観返している。 世界には、ブッシュマン・プランクのユーチューバーがおそらく千人以上あ…

写実

坂本繁二郎(1882‐1969)自像(1923~30年)カンヴァス油彩 52.8×45.2㎝〈部分〉 猛暑のさなかに、じっくり眺めかえす画家として、坂本繁二郎は適切でないとは思うのだが。 岸田劉生も梅原龍三郎も、観るたびに偉大だとは感じるが、この季節には暑苦しくてい…

昼寝

防寒だろうが防暑だろうが、夏冬とおしてエアコンというものを使わなくなって、もうなん年にもなる。だからって、侮ってもらっては困る。 この陽気に体力低下が追討ちをかけて、最近始めた習慣、というほどでもないが日常的対処がある。食後の昼寝だ。 炊事…

牛乳

こゝ二週間ほど、牛乳を飲む暮しを復活させている。かつては常備飲料のひとつだった。が、常備飲料の種類が増えすぎて、いつのころからかランキング外に下っていた。 陽気からくる気怠さゆえか、珈琲にいさゝか飽きた。飲むヨーグルト的な乳酸飲料も、ちょい…

半端

カンナの花に格別の憧れを抱いた思い出をもつのは、とある世代以上の老人がたに限られるのではあるまいか。 散歩コース、と恰好つけて申してみたところで、買物かランドリーか、散髪か銭湯か、墓参りかへ出向く道みちということだけれども、カンナの花が咲く…

ふいに

ムーランルージュにて(1890)カンヴァス油彩 115,5×150㎝〈部分〉 ロートレックに興味を抱いたことのある人に、彼を知らぬ者はあるまい。ホール中央で、周囲の客たちの視線を集めて、ムーランルージュ専属の人気ダンサー、ラ・グリューを相手に、得意のダン…

実弾

またもありがたき到来品。米どころと称される郷里にふさわしい、農産食品だ。余ることなどこれっぽっちもない、わが夏を乗切るための核心糧秣。申すなれば実弾だ。 従弟の建夫君は、だれもが口を揃える正直で率直な人柄だった。天然か芸かはご家族にしか見分…

健康相談や集会場や老人娯楽など、多目的に随時使い回す区民サービス施設だ。屋上では貯水槽やテレビアンテナと並んで、古風なスピーカーが東西南北に首を伸ばしている。 只今では十八時、冬時間の季節には十七時になると、「夕焼け小焼け」チャイムが奏でら…

一人席

七夕の日にこと寄せて、小学校の教室で児童らがめいめいに書いた短冊らしい。帯状に連ねて、吹流し状の飾りに仕立てたのも、児童らの工作だろうか。そのまま廃棄も夢見が悪いと、神社に奉納されたのだろう。ゆかしき教育と申せよう。 大鳥居前に飾り付けた神…

アートの日

他意はない。なにを隠そう、女性の腋がことのほか好きだ。それだけのことである。 打合せの用件があって、昨年の春先までお世話になっていた大学へ、久びさに赴いた。途中、中華料理店の入口の真上に、巨大な看板が掲げられていた。どうやら隣のビルに、フィ…

粥論

乾燥カット若布をひと摘み。トロロ昆布をひと摘み。生姜スライス一枚をみじん切りにして投入。飯茶碗半膳ほどの小分け冷凍飯一個。炊くときに細切り昆布を混ぜてあるので、小分け冷凍飯にも不均等に昆布が混じる。五分待つ。乾燥若布がもどるまでの時間だ。 …

ゆかしい

ハガキ投函しに、駅前のポストへ。午前中のうちに、わずかでも歩きたい。 神社へ立寄る。鳥居下の主たるキトラの姿は見えない。 拝殿では、宮司さんがひとり、神事をおこなっておられた。そうか、今日は海の日だった。 いかなることにも、先刻承知なさって密…

録音

「区の福祉保険課、加藤と申しますが、○○様のお電話でよろしかったでしょうか?」 「はい、○○本人でございますが」「ありがとうございます。二月頃、申請書をお送りいたしましたが、期限を過ぎてもお手続きがなかったものですから、お電話申しあげました」 …

への字

「鮭づくし」(越後村上の千年鮭 きっかわ 謹製) 塩引き鮭で名高い新潟県村上市。武家料理・町方料理・漁師料理、今に伝わる鮭料理は百種類を超えるという。 創業は寛永三年というから、大坂夏の陣から十年少々しか経っていない。政都を江戸に移したとはい…

昭和

結局はいつものカウンター。わが定番、ハムカツにポテトサラダ。 昭和ですけど、なにか? 久しぶりの私鉄電車。出勤ラッシュ時間帯は過ぎているのに、空席はない。人出が戻りつゝあるのか。池袋で山手線に乗換え。いくぶん早足を心がける。油断していると、…

永平寺

この季節だ。冷し善哉としてもいたゞけると、説明書きにはある。が、生れて初めて口にする品だ。調理済みのチルド食品とはいえ、丁寧に湯煎して、本来のいたゞきかたをした。 大学院生の野間口君から、ご郷里福井のお土産。大本山永平寺ご用達の名店による珍…

〈口上〉五百本め

宣伝チラシの文面なのですが、本当でしょうか? ―― 口 上 ―― 例年になく早き梅雨明け、早き猛暑到来でしたのに、こゝへまいりまして太平洋高気圧の停滞によります、思わざる天候不順。疫病やら遠国での戦争やらにも劣らぬ、不穏な夏でございますが、貴台さま…

それがさて

武藤良子個展(ギャラリーまぁる、渋谷区恵比寿4丁目)7月17日まで。 武藤良子さんは、当ブログ立上げのさいにお世話くださったかただ。人びともすなるブログなるもの、われもいたしみむとて、興味が湧いたものの、どうしたらよいか途方に暮れていた私に、…

人気

ワシントン・ミスティックスでの町田瑠唯。予想どおり大型選手に手を焼いています。が、予想どおりスピードと視野の広さと、瞬間判断の的確さと、パスのセンスと技術は、光っています。 これも予想どおり、世界一小型のポイントガードは、ワシントンのファン…

昨今ふと

従兄から、郷里の保存食詰合せが届く。月並で変り映えのしない炊事で年間を通している私に、彩りと珍しい味をもたらしてくださる。開封すればたちまちいたゞいてしまうものもあれば、数か月から、うっかりすると半年かけて、ごく微量づつ楽しませていたゞく…

散歩

今朝の散歩は、拙宅から徒歩十分圏内の地元小学校へ。どうせ散歩するなら午前中もまだ涼しいうちにと、就寝時刻や睡眠時間を調整した。 途中に、学校を側面から眺められる地点がある。立派な植物園だ。というか圃場か。園芸植物や作物の栽培・観察など、理科…

あえて問わぬ

一昨々日、菩提寺さまでは施餓鬼会だった。 ご本堂でのお勤めは、定時になされた。が、その後のお塔婆いっせいお下げ渡しは、今年もなかった。疫病感染対策として、檀家衆の密集を避けられたのだ。檀家は銘々に墓詣りし、塔婆は寺のかたがたが手分けして、順…

初体験

ジャズヴォーカリストで作曲家の丸山繁雄さんから、肉の佃煮のご恵贈に与った。ご馳走さまです。 日ごろは私の口に入る機会の少ない名品だが、味はよく知っていて、大好物だ。私もお使い物にしている。 管理や記憶の面倒臭さが煩わしくて、サービスカードだ…

かたまり

「麒麟」(作者:赴**)雲南省石林、庶民工芸。1980年ころよりご逗留中。 太古中国の伝説上の一角獣。雄を麒、雌を麟と云う。世に聖人が出現するときにのみ、姿を見せる。 省都昆明から十五人乗りマイクロバスで四時間半、峨々たる石の景勝地石林地区に到…

牽強付会

大北農園から直送の玉ねぎ、最終の一個を、つゝしんでいたゞく。 スライサーで薄削ぎにし、スライサーの刃から逃れた部分には包丁を入れる。とにかく向うが透けて見えるほどにはしたほうがよい。 真水に浸けておく。時間は適当。とくに考えはなく、同時併行…

ビタミン

「一日分のビタミン」スパークリング(伊藤園) マイブームというのだろうか。こゝこのところ、よく飲む。 拙宅のブロック塀脇に、飲料自販機が二台設置されている。隣接するコイン・パーキングの会社が敷地の隅を活用したもので、ブランドはコカ・コーラボ…

居合せ

齢若き友人のお一人ながしろ君が、心身の健康にまことによろしきものをお贈りくださった。日ごろ私がスーパーで贖う品物よりは、かなり上等な品のようだ。日より・気分ともに最適のおりを選んで、開封させていただくつもりだ。 ながしろ君は畏るべき有能の士…

猛暑日

暑い一日だった。 久しぶりで電車に乗る。疫病禍の二年あまり、パスモの残高がめっきり減らなくなった。数駅先の雪華堂さんまで。お使いもの、というほどでもないが、小さな手土産をふた口。紐掛けしていたゞいているあいだに、自分への褒美気分で、単品陳列…

悪くない

このあと、外出したいのである。こと改まって外出と申すは、乗物を利用して他駅まで買物にゆくという意味だ。で、炊事の時間が惜しい。ファミマで、三色そぼろ鶏龍田弁当を買った。 わりに気に入っている弁当で、以前も撮影した記憶がある。 ファミマ、サミ…